一昨日、妹が地元で行われた「一日八里」というイベントに参加してきました。これは文字どおり一日で八里(約32km)を歩くというイベントなんだけど、この「一日」というのは「いちにち」ではなくて「ひして」と読むのね。だから一日八里は「ひしてはちり」というわけ。
山形の方言で一日のことを「ひして」と言うのは知っていたけれど、もうずいぶん長いこと耳にして無かったので、妹から「ひしてはちり」に参加すると聞いた時には、一瞬「なんだそりゃ?」と思ってしまった・・・山形県人として恥ずかしい限りだわ!
それにしても、どうして「一日」のことを「ひして」と言うんだろうか?「明後日」のことを「あさって」と言うのと何か関係があるのかしら?それとも「夜通し」のことを「夜っぴて」と言うのと同じ語源なのかな・・・??などと、考えだしたら気になってしょうがない。それで、思わずネットで検索してしまったのですが、そしたらビックリ!「ひして」と言うのは山形だけの方言じゃなかったのです。
これがねぇ、例えば福島とか新潟とか、山形の隣の県でも使ってるというのならそんなにビックリしないのですが、なんと九州や四国の一部で「一日=ひして」と使っているのだそうな・・・不思議だねぇ。細長い日本の北と南で、同じ方言が使われてるなんて。これはきっと、昔の古い言い方が地方に残ってる、というタイプの方言なのかもね。東北地方でひろ~く使われている「しょうしい(恥ずかしい)=笑止」なんていうのと同じタイプ。
ところで、私が住んでいる山形南部では「しょうしいな」は「恥ずかしいな」だけど、これに「お」が付いて「おしょうしな」になると「ありがとう」という意味になるのです。実は、これも語源は恥ずかしいと同じ「笑止」なんですよ。昔、米沢の武士は貧しくて、他人から施しを受けることが多かったのだそうです。そんな時に「ありがとう」と言わずに「御笑止な事でござる」と言っていたのが始まりとか・・・。う~ん、貧乏藩米沢の悲哀を感じるなぁ(^_^;)
というわけで、「ひして」の謎から始まって、今日は一日中方言のことをあれこれ考えてしまったのでした。あ、肝心の「ひして」は「一日を通して」というのが語源らしいです!こんなつまらない方言の話を長々書いてしまってしょうしいな。でも、最後まで読んでくれておしょうしな♪